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うぐいす色の海
父、薫。ボーフ カオルの25回忌。 海について よく 語ってくれた人でもあったし実際に海の大きさを認めて自分の平凡なスタンスに無理をせず 猫背のま、すうっと消えるように いなくなったボーフカオルを時々、憶いだす。 それは…
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黄色い生き物
黄色い生き物が好き卵のキミの色をした生き物。黄色い生き物。 自由でふにゃふにゃした感じのなんとなく長くてひもみたいないきもの。 自分が黄色い生き物になる。黄色い細胞でできた黄色い血が流れる黄色い目をした黄色いからだのここ…
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現実
現実をよくみるとチクチク痛い。 現実を忘れるとポカリとたたかれる。 現実にフタをするとうしろめたい。 現実を計算すると気が遠くなる。 現実を写すと見られない。 だけど今日も現実の上に足を置き現実の上で食事す
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希望
やっぱり希望のひびきはいい ギボー。 ギボー。 キボ、キボ、キボ、キボウ! 明るくててれくさいキボー 健康的で野心的なキボー 希望を持つ。 希望を作る。 希望を考える。 希望を捨てる。 希望を殺す。 希望をなじる。 キボ…
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脱出
今いるところからとにかく出るぬけでることが先決。脱出。 生きるため。生きながらえるため。脱出する。ドロドロのグチャグチャのあるいはヒリヒリかもしれない。目だってあけられない息もできかねる状況が連続するとき脱出する。
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屋根の上で一休み
鳥にはなれないと わかってはいても鳥になりたがる。 自由に空をとびまわる鳥の希望や鳥の一生を屋根の上で一休みしながら考えてみたら だんだんふわふわした気分になって眠くなってきた。
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希望の島へ
希望の島へ近づくためにあれこれ がまんして今日も 死んで生きる。 希望を持った街人は死んでいるのに 生きているとサッカクして自分が今いる世界を否定し続ける だから いつまでたっても新しい世界はやってこず。古い街で古い物と…
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海でダンス
夏が近づくと多くの街人は海の色に誘われて青い海と遊ぶ 海の深さや、海の美しさ、海の丸味を言葉にしてダンスする。 海は街人の喧噪を知っているのか 知らないのかたゞたゞいつもいつもくりかえしの呼吸をする そして街人は今日も阿…
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黄色いボート
黄色いボートに乗って 広い海を漂うむかしあったことや、これから先のことを全部、いさぎよく忘れてボートの上で 歌をうたう. 嵐のあとの夕なぎにふわふわ風が吹いて漂流の孤独と恐怖を和らげる 広い海の上を黄色のボートが羽根ぶと…
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色玉の歓び
白い画面に線を引くゆるやかな線。 色玉をあちこちに配置して調和をこころみる。 ここでは歓喜のイメージを透明感のある幸福をこれから先のこと今のことむかしのことあの人、この人、横にいる人。みんな歓びにあふれる。