エッセイ

近所のお友達、お向かいの福原さん

まずお向かいの福原さん。
おんとし89歳ぐらいで1人暮らし。
花の一番の近所の友達です。

「パパ~、お願いがあるの」
「なんや・・・」
「あのね、いってもいい。今日宿題少ないし」
「あかん、約束してないやろ、ふくはらさんもいろいろいそがしいし」
「約束したらいってもいいの?」
「そういうわけでもないけど、だいたいなあ、さきに宿題して、ちゃんとすることしてからや、わかったあ」

学校から帰ってくるといつもこんなかんじです。そしてしぶしぶ家にあがり、 のらりくらりと息を抜く花です。そんな時に限ってチャイムが、
「ピンポ~ん・・・」
「いくいくわたしがいく・・・パパ〜ふくはらさん・・・お花くれたよ」
「なにふくはらさん・・・パパもおりるは」
福原さんのお庭に咲いた水仙を、
「はい、お年賀よ、かわいいでしょ」
「パパ~、これいけてからちょっとだけいくね、約束したから・・・」
「う~ん・・・」
「わたしおれいにおてがみかかなくちゃ・・・」
携帯をもたせて30分だけやでと念を押してもまずかえってこない花でした。

福原さんいつも遊んで下さり深謝です。