ポエム

黄色いコートを着た大学生

可能性の箱を抱いて
大きな街をたずねてみる。

予想どうり
見るものさわるもの なにもかもが
あたらしい。

自分がなくなってしまうようで
こわい。

かといって批評の眼も もちあわせず
大きな街の流行に合わせている。
主体性のない自分を肯定している。

たゞ
黄色いコートだけは
遠い故郷の匂いがして
季節を問わず
昼夜 はなすことができない。